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2021/08/11 15:52
先日行われたJAPAN兵庫大会に参戦してきました。
ディースリーからは僕と神田貴秀選手、小川卓哉選手が参戦。その中で3回戦まで進んだ神田選手と星野光正選手との試合での出来事。
2-2で迎えた、5レグ目の途中で神田選手にアクシデント発生。Fitシャフトがフライトの中で折れてしまい、折れたシャフトが取れなくなってしまったのです。
シャフトの予備は持ち合わせていたものの、フライトの予備を持っておらず、急遽借り物のフライトで試合を続行しました。
結果的に、星野選手が勝利したのですが、神田選手自身は、「準備に対する認識や相手に対する振る舞いで完全に負けてた」と試合を振り返っていました。
と言いますのが、
シャフトが折れてしまって、交換しなければいけない状況になった時に、対戦相手の星野選手は神田選手に対して、
「あ、ゆっくり(交換してください)」と声をかけたのです。
普通に考えて、その状況で交換は仕方ないものの、「ゆっくり」と相手を気遣う言葉を出せるものでしょうか。
この一瞬のやり取りですが、僕は星野選手の振る舞いに心打たれました。
星野選手自身は、相手選手のアクシデントに対して、どう捉えたのでしょうか。
おそらく、仕方ないことだから自分のダーツに影響しないよう集中すべきと切り替えていたのだと思います。
決して、いい振る舞いをしようとか思っているわけでなく、「今この瞬間、何が自分にとってプラスで、何がマイナスか」というのをキチンと判断しているだけだと思うんですよね。
それが伝わるかのように、交換に要した時間の間ずっと自分の手や感覚を確認をする作業を怠ることはありませんでした。
神田選手も、その対応を肌で感じていたからこそのコメントだったのだと思います。試合で負けはしましたが、それ以上に得たものもあったのではないでしょうか。
あの局面でそういった判断と行動ができるかどうか。こういったことが当たり前のようにできるのが真の強さだと思うんですよ。自問自答しなければいけません。
と、心打たれたエピソードでした。
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この記事は旧Dx3ブログへ投稿した内容を転載しています。
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